エピローグ:光の中の約束
クリスマスの夜が過ぎ、冬休みも終わりに近づいていた。悠斗と彩香の関係は、その特別な夜を経て、より深いものになっていた。二人は学校で会うたびに、お互いに対する新しい感情を確かめ合うようになっていた。
一方で、悠斗は美穂との関係にも変化があった。クリスマスの決断以来、彼らの間には新たな、友情に似た温かな絆が生まれていた。美穂は悠斗の決断を受け入れ、彼に対する支援を惜しまなかった。
「悠斗、彩香と幸せそうで何よりだよ」
美穂の言葉には、心からの祝福が込められていた。悠斗は彼女の変わらぬ優しさに感謝し、新しい友情を大切に思った。
冬休みが終わり、新学期が始まると、悠斗と彩香は新しい学年での生活に慣れようとしていた。二人は放課後、よく一緒に時間を過ごし、お互いの夢や希望について語り合った。
「ねえ悠斗、卒業したらどんなことがしたい?」
彩香の質問に、悠斗は少し考えてから答えた。
「うーん、いろいろあるけど、まずは大学に行って、もっと広い世界を見たいな。彩香は?」
「私は...悠斗と一緒に色んなところに行きたいな」
彩香の言葉に、悠斗は嬉しくなり、彼女の手を強く握った。
「それ、いいね。二人で色んなところに行こう」
春が近づくにつれ、悠斗と彩香はお互いをより深く理解し合うようになっていた。二人で過ごす時間は、悠斗にとってかけがえのない宝物になっていた。
ある日の放課後、悠斗は彩香に一つの提案をした。
「彩香、春休みに一緒に旅行に行かないか?」
彩香の目は喜びで輝き、笑顔で頷いた。
「うん、すごく楽しみ!」
二人は春休みの計画を立て始めた。それは、新たな季節の始まりと共に、二人の関係がさらに進展していく予感を感じさせた。
悠斗と彩香の周りには、暖かな春の光が満ちていた。それは二人の新しい約束と希望を照らし出しているようだった。